細川たかし全曲集 ねぶた

細川貴志( 細川たかし ) 細川たかし全曲集 ねぶた歌詞
1.ねぶた

作詞:なかにし礼
作曲:浜圭介

津軽平野の短い夏を
惜しむ心が踊らせる
天下無敵の夏祭り
ねぶた祭りだよ。
ラッセラー ラッセラー
人生は なぜこうも つらいのか
それを忘れて 跳ねるのさ
ラッセラー ラッセラー ラッセラッセラッセラー
いのち万歳 ねぶただよ

汗をぬぐえば この指先に
秋の気配がふと匂う
空と大地と人間の
ねぶた祭りだよ。
ラッセラー ラッセラー
人生は なぜこうも 美しい
だから喜び 跳ねるのさ
ラッセラー ラッセラー ラッセラッセラッセラー
いのち万歳 ねぶただよ
人生は なぜこうも つらいのか
それを忘れて 跳ねるのさ
ラッセラー ラッセラー ラッセラッセラッセラー
いのち万歳 ねぶただよ


2.矢切の渡し

作詞:石本美由起
作曲:船村徹

つれて逃げてよ…
ついておいでよ…
夕ぐれの雨が降る 矢切の渡し
親のこころに そむいてまでも
恋に生きたい 二人です

見すてないでね…
捨てはしないよ…
北風が泣いて吹く 矢切の渡し
噂かなしい 柴又すてて
舟にまかせる さだめです

どこへ行くのよ…
知らぬ土地だよ…
揺れながら艪が咽ぶ 矢切の渡し
息を殺して 身を寄せながら
明日へ漕ぎだす 別れです


3.港夜景

作詞:木末野奈
作曲:大野弘也

淋しがりやの お前を
一人にさせて 来たくはなかった
気ままなくらしで これ以上
泣かせたくない・・・
港夜景に よぎるのは
苦労つづきの 苦労つづきの
不しあわせ

せまい町でも お前は
お店を出して みたいといってた
お酒は好きでは ないけれど
ママになりたい・・・
港夜景に うかぶのは
むりに甘える むりに甘える
うしろかげ

朝がきたなら お前も
気がつくだろう 手書きの便せん
本当のしあわせ みつけなと
書いてきたけれど・・・
港夜景に 背を向けりゃ
弱い身体が 弱い身体が
気にかかる


4.北緯五十度

作詞:中山大三郎
作曲:望月吾郎

涙 黒髪 えりあし おくれ毛
小指 くちびる 思えばつらい
波はデッキの 上から落ちる
北緯五十度 カムチャッカ沖だ
こんな時にも 心の中で
紅く燃えてる 命の恋よ

海がなくても 私がいるわと
泣いてすがった あのぬくもりよ
ちょっと待ちなよ 海鳥たちが
鳩やすずめと 暮らせるものか
ばかなたとえで 強がり言って
沖で泣いてる 男の恋よ

夕陽 桟橋 引き波 人影
夢で毎晩 帰っているよ
今度逢ったら 打ちあけるのさ
北緯五十度 もう見おさめだ
さらばさよなら ロパトカ岬


5.櫻の花の散るごとく

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

生者必滅 この世は夢かまぼろしか
櫻の花の 散るごとくなり
山が動く 風が変わる
遥か大地に 今 日が昇る
行け 男よ… 人生 一炊の夢なれど

つよくやさしく ひたむきに
おのれの道を 駆けて行け
生きて何を 君は語るか
一度かぎりの この世であれば
行け 男よ… 人生 険しき道なれど

熱き想いを 胸に抱き
ロマンを求め 花と咲け
行け 男よ… 人生 一炊の夢なれど

生きて愛して 鮮烈に
炎のように 駆けて行け
生きて愛して 鮮烈に
櫻の花の 花のごとく


6.望郷じょんから

作詞:里村龍一
作曲:浜圭介

津軽は雪ん子 舞い飛ぶ頃よ
みんなは達者か 変わりはないか
ふる里恋しや 花いちもんめ
アア…ア

爺いさまが叩く じょんがら節の
泣き三味線が
風にちぎれて 聞こえてくるよ
湯呑みの酒に ぐらりと酔えば
故郷が浮かぶ
淋しさひとつ 涙が落ちる
逢いたいよ 逢いたいね
津軽は夢ん中

明りを消して 東京の空に
叫んでみたよ
星が流れる こころも寒い
十九の青春(はる)を吹雪にさらし
夜行に乗った
遠い昔の 夜空が恋し
せつないよ せつないね
あの娘は夢ん中

涙で詫びてる かさねた不孝
帰るに帰れぬ 土産もなしに
ふる里 恋しや 花いちもんめ
アア…ア

小泊港 お岩木山よ
花咲く頃は
船は夢漕ぐ 鴎は騒ぐ
辛さを堪え いい事ばかり
手紙に書いて
あれから幾つ 何年過ぎた
帰ろかな 帰りたい
ふる里夢ん中
帰ろかな 帰りたい
ふる里夢ん中


7.あやいろの恋

作詞:柚木由柚
作曲:弦哲也

あやいろ なないろ 恋のいろ
雨はしんしん 泣きぬれて
時の報せに たたずんで
あれからいくとせ 過ぎました
綺麗に咲いた 恋路の瀬
思い浮かべてしまったの あやいろのひと

秋色 深まり ひとり路
霧はひそかに たちこめて
傘もささずに 待ちわびる
おぼえていますか 夢のあと
たたずむ町に 背を向けて
涙枯れてしまったの あやいろの路

むらさき あやめは 恋の町
雨はしとしと 降りだして
幸せ横目に 歩いてく
今宵は昔を 思い出し
半分泣いて 眠る町
心のこしてしまったの あやいろの恋


8.北の旅愁

作詞:石坂まさを
作曲:猪俣公章

手紙一つ残し 都会に別れを告げ
痛めたこの胸 抱きしめながら
人恋しさに 降りたつ駅よ
あなたのいそうな さびれた町は
雪もいまだ残る 冷たい町よ

遠い夕陽見つめ あなたの心を知り
おもわず手折った 浜木綿の花
愛することは 忘れることか
一羽の鴎が 海峡越えて
恋のかなしみなど 連れ去るだろう

汽車は何も知らず なまりの海辺をゆく
デッキであなたの 名前を呼べば
あの日のうたが 又よみがえる
あなたを遠くで 守ってやると
胸にそっと聞かせ 流れゆく旅よ


9.佐渡の恋唄

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

佐渡へ佐渡へと 流れる雲に
のせてゆきたい わたしのこころ
離れて四十九里 小木の港は波の果て
あなたに逢いたい
声をしのんで 啼く千鳥

ハァー佐渡と柏崎や棹さしゃとどくよ
なぜにとどかぬこの想い

佐渡の日暮れの 荒磯波は
あだし仇波 寄せては返す
あなたと踊ったおけさ流しの かがり火に
想いをこがした
赤いシャクナゲ 咲く岬

佐渡のつばめは 千里の海も
恋のつばさで越えるときいた
小雪がちらちら 舞えばせつない雪の肌
あなたに逢いたい
海の荒さよ 佐渡の島


10.北酒場

作詞:なかにし礼
作曲:中村泰士

北の酒場通りには 長い髪の女が似合う
ちょっとお人よしがいい くどかれ上手な方がいい
今夜の恋は煙草の先に 火をつけてくれた人
からめた指が運命のように 心を許す
北の酒場通りには 女を酔わせる恋がある

北の酒場通りには 涙もろい男が似合う
ちょっと女好きがいい 瞳でくどける方がいい
夢追い人はグラスの酒と 思い出を飲みほして
やぶれた恋の数だけ人に やさしくできる
北の酒場通りには 男を泣かせる歌がある

今夜の恋は煙草の先に 火をつけてくれた人
からめた指が運命のように 心を許す
北の酒場通りには 女を酔わせる恋がある


11.ああ、いい女

作詞:星野哲郎
作曲:叶弦大

傘の要らない 恋雨が
胸をつきさす 朝の駅
手枕ゆえに 乱れた髪は
櫛を入れずに とっときますと
泣いて微笑った 襟元が
少しくずれた くずれた ああいい女

惚れて女の 花を知り
好いて男の 雪を知る
抱かれていても 季節がずれる
肌の痛みを お酒にまぜて
呑めず こぼしたしみ跡が
少しよごれた よごれた ああいい女

汽車は別れを 告げたのに
愛はこれから 始発駅
このままひとり 帰したならば
他の男に だまされそうな
うしろ姿で 悩ませる
少しみだれた みだれた ああいい女


12.浪花節だよ人生は

作詞:藤田まさと
作曲:四方章人

飲めと言われて 素直に飲んだ
肩を抱かれて その気になった
馬鹿な出逢いが 利口に化けて
よせばいいのに 一目惚れ
浪花節だよ 女の女の人生は

嘘は誰かが 教えてくれる
恋も誰かが 見つけてくれる
そんな誰かに 振り廻されて
消えた女が またひとり
浪花節だよ 女の女の人生は

咲いて萎んで 捨てられました
逢って別れて 諦めました
人の情けに つかまりながら
折れた情けの 枝で死ぬ
浪花節だよ 女の女の人生は


13.満天の船歌

作詞:松井由利夫
作曲:大沢浄ニ

ドンと舳先(へさき)で 砕ける波を
被りゃ飛沫(しぶき)が 命の華になる
千島海流 この親潮が
俺のカムイだ 母のぬくもり
満天に 煌めく星よ
北海の 男船
ヘッサオッホー… アー

野付(のつけ)水道 東へ抜けりゃ
月も凍える 流氷牙をむく
思い遥かに コタンの港
しのぶ船歌 揺れるかがり火
満天の 血潮が燃える
北海の 男船

夢を掴んで 艫綱(ともづな)巻いて
息を吸いこみゃ 夜明けの雲がとぶ
俺を待ってる メノコの笑顔
胸に刻めば はずむ船足
満天を 茜に染める
北海の 男船

アーアー…


14.湯けむり情話

作詞:石本美由起
作曲:南郷孝

別れられない あなたが好きよ
身体が火となる 湯けむりの宿
どうにもならない 運命なら
いっそあげたい 命まで
ああ 見つめる髪のほつれに 湯の香り

愛の命を いたわりながら
温もりあずける 湯けむりの宿
あなたに羽織を 着せかけて
夫婦きどりの 夢に酔う
ああ涙で星も見えない 旅の夜

眠る夜更けも 眠れぬままに
想い出分けあう 湯けむりの宿
このまま 抱かれて 燃えながら
冬の寒さを忘れたい
ああ 女の夢を流すな 谷の水


15.この蒼い空には

作詞:柚木由柚
作曲:弦哲也

この蒼い空には希望があるから
ゆっくり歩いて行けばいい
いつでもそばにわたしがいるから
疲れた子供は瞳を閉じる

冷たい夜露に濡れないように
何度も誓ったあの日の夢は
過ぎ行く昨日に還らないから

この蒼い空には未来があるから
一緒にならんで手をつなごう
いつでもそばにみんながいるから
大地の果てまで見つけに行こうよ

枯れゆく花には 光は見えず
いつもの綺羅には 淡色の虹
何度も流した 涙の想い
埋もれた大地に水をあげよう

この蒼い空には希望があるから
ゆっくり歩いて行けばいい
いつでもそばにわたしがいるから
大地の果てまで探しに行こうよ


16.恋の酒

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

あんなにいい女 ふたりといない
なんで消せよう恋の 恋の火を
未練ごころを 拳でたたき
叱る叱る 叱る男の 男の涙
月よ、照らすな 露地裏屋台

好きだと抱いたら すむことなのに
肩で泣いてた女は 人の妻
つのる想いに この身をこがし
あびるあびる あびる男の 男の酒を
とめてくれるな 露地裏屋台

どうにもならない この世の運命
酔ってせつない恋の 恋の酒
惚れていたんだ おまえにひとり
ばかなばかな ばかな男の 男のこころ
酒よ、せめるな 露地裏屋台